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摂食障害やひきこもりの方へ:転換のキッカケ

正しさが苦しめる

 

 心優しい勇者たちへ

 

 

 

 

 

 

 

摂食障害や

 

ひきこもりに悩む方々と共に

 

明るい未来を目指す

 

森山華伊です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

摂食障害やひきこもりの

 

お子さんに対して・・・

 

 

 

 

 

「こうしたらできるのに・・・」

 

 

 

「こう考えれば楽なのに・・・」

 

 

 

と思っていても、

 

 

 

 

 

腫れ物に触るように

 

ソワソワしている・・・

 

 

 

 

 

地雷を踏まないように

 

ビクビクしている・・・

 

 

 

 

 

ということはないでしょうか。

 

 

 

 

 

腫れ物に触られて傷付くのも、

 

地雷を踏まれて怒るのも、

 

お子さんの感情は

 

あなたのせいではありません。

 

 

 

 

 

そして、

 

あなたにとっての当たり前が、

 

お子さんにとっての当たり前

 

とも限りません。

 

 

 

 

 

 

 

そこで今回は、

 

お子さんの現象である

 

ひきこもりや摂食障害を

 

「異常」

 

 

 

そうではない世間一般を

 

「正常」

 

という捉え方・・・

 

 

 

 

 

「二元論による前提」について

 

 

 

考えていこうと思います!

 

 

 

 

 

  ■ 認知の歪み

  

 

 

 

 

 

私の知り合いに・・・

 

 

 

 

 

10 年以上過食と拒食を繰り返し、

 

入院生活と実家暮らしを

 

何往復もしている、

 

30 歳の女性(A 子さん)がいました。

 

 

 

 

 

A 子さんは摂食障害を

 

治そうというよりも、

 

とりあえず止まらない過食を

 

強制的に止めたい・・・

 

 

 

 

 

とにかく過食できない環境に身を置き、

 

体重をせめて標準に戻して、

 

荒れた心身を休ませたい・・・

 

 

 

 

 

という思いで、

 

自ら閉鎖病棟を望み

 

鉄格子の部屋に閉じこもりました。

 

 

 

 

 

そして、

 

数ヶ月から1 年かけて落ち着くと

 

実家に帰るのですが、

 

環境が元に戻ると 3 日ももたず、

 

過食漬けの毎日が始まるのでした。

 

 

 

 

 

この応急処置は長くは続かず、

 

根本的な問題(生きづらくしている

 

思い癖、マインド)を変えない限り、

 

終わりがないことに 

 

A 子さんは薄々

 

気付きはじめています。

 

 

 

 

 

だけど、向き合いたくない。

 

 

 

いいえ、

 

向き合いたくない気持ち自体も

 

向き合いたくない対象の存在自体も

 

気付かないようにしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「過食」か「拒食」か・・・

 

 

 

「太った」か「痩せた」か・・・

 

 

 

カロリーが「高い」か「低い」か・・・

 

 

 

これら二元論により

 

頭をいっぱいにすることで、

 

見たくないことはとりあえず

 

見なくてすみます。

 

 

 

 

 

意識的にそうしているわけではなく、

 

無意識でしているのです。

 

 

 

自分、あるいは、

 

大切な誰か(事柄)を守るために・・・

 

 

 

 

 

人は誰しも、

 

気にすれば気にするほど、

 

実際よりも大きく強く

 

感じるものです。

 

 

 

 

 

A 子さんは拒食の時期は

 

周囲が心配するほど

 

痩せ細っているにもかかわらず、

 

 

 

A 子さん自身は

 

「太っている」と信じています。

 

 

 

 

 

体型をいつも気にしているので、

 

実際よりも「太っている」と

 

感じてしまうのです。

 

 

 

 

 

これを「認知の歪み」といいます。

 

 

 

 

 

そして周囲がどんなに

 

「痩せすぎだよ」と言っても、

 

聞き入れないばかりか反発し、

 

ますます固執し孤立していくのです。

 

 

 

 

 

「痩せ続けることをみんなが邪魔してくる」

 

 

 

そして、不信感を募らせ

 

嘘や隠し事が増えていきます。

 

 

 

 

 

A 子さんは

 

健康や人間関係を犠牲にしてまで、

 

何と闘っているのでしょうか。

 

 

 

何を信じているのでしょうか。

 

 

 

 

 

 ■ そのマインドが育ったワケ 

 

 

A 子さんのお父さん(B 夫さん)は、

 

理路整然とした「正しい」感情を重んじる

 

矛盾が大嫌いな人です。

 

 

 

昨日までは、

 

「心を入れ替える」と宣言していたのに、

 

また部屋にこもって過食している A 子さんに、

 

 

 

「一体何を考えているのだろう」

 

 

 

と、 A 子さんの一貫性のない

 

言動に腹を立てています。

 

 

 

また、B 夫さんは、

 

規則正しい生活を重んじています。

 

 

 

そして、礼儀正しさや、

 

常識や道徳に反すると、

 

身内であるほど

 

許せない気持ちになります。

 

 

 

 

 

「普通はこうするはずだ」

 

 

 

「人としてこうするのが筋である」

 

 

 

「家族はこうであるのが当たり前だ」

 

 

 

このように、「正しい」物差しで、

 

これまで生きてきました。

 

 

 

 

 

B 夫さんにとって、A 子さんは、

 

「正しい」をことごとく抗う

 

「無口な冷たい娘」に映りました。

 

 

 

 

 

一方、A 子さんは、

 

 

 

「何故私は、親を前にすると

 

いつも押し黙るのだろう・・・」

 

 

 

と、「問題だらけの人」

 

というセルフイメージがありました。

 

 

 

 

 

「おはよう」と言われたら

 

「おはよう」と返すのが当たり前なのに、

 

 

 

A 子さんは喉元で

 

何かが詰まったかのように

 

言葉が出てこないのです。

 

 

 

 

 

 

 

「当たり前のことができないのは、

 

私の性根が悪いから・・・」

 

 

 

と、自分を責めて、

 

どんどん自分を嫌いになっていきました。

 

 

 

 

 

「このままの私は価値がない。

 

いつも頑張っていなければならないし、

 

完璧じゃないと意味がない。」

 

 

 

 

 

 

A 子さんは、

 

「自分ではない誰か」にならないと、

 

愛されないと思い込んでいました。

 

 

 

 

 

今の自分ではいけないから、

 

身体を削ぎ落とそうと拒食したり、

 

脂肪の壁で守ろうと過食したりを

 

繰り返していたのです。

 

 

 

 

 

痩せれば世間から褒められ、

 

太れば世間から揶揄される・・・

 

 

 

また、

 

痩せれば周囲から優しくされ、

 

太れば周囲は離れていく・・・

 

 

 

と、信じていました。

 

 

 

 

 

実際に人からの扱われ方が、

 

「体型によってこんなにも違うものか。。。」

 

という経験をするたびに、

 

 

 

「痩せる=安心」

 

 

 

「太る=恐怖」

 

 

 

というマインドを強めてきました。

 

 

 

 

 

そしてますます食べることが怖くなり、

 

ダイエットがやめられなくなったのです。

 

 

 

 

 

 

■ 心の呟きに耳を傾けて

 

 

A 子さんは、

 

いつまでも変わらない日常に

 

ウンザリしていました。

 

 

 

心底、この状態に嫌気がさした時、

 

「自分と向き合う」ということに

 

取り組み始めました。

 

 

 

発症してから 12 年が経っていました。

 

 

 

 

 

 

 

まず、セルフイメージを

 

落としていると感じることとして、

 

 

 

家族から

 

「おはよう」と言われる時、

 

何故自分は素直に

 

「おはよう」と返せないのかについて

 

内観してみました。

 

 

 

 

 

体感として思い返してみると、

 

家族から声をかけられる時、

 

喉元がギュッと

 

一瞬で閉まる感覚を

 

とらえました。

 

 

 

そして同時に

 

心もギュッと閉じて、

 

全身が緊張しています。

 

 

 

 

 

そこで A 子さんは、

 

「何が言いたいの?」と

 

もう一人の自分に

 

静かに問いかけてみると・・・

 

 

 

 

 

「親(世間)の理想(常識)を

 

押しつけられ、

 

期待されていると感じる」

 

 

 

と答えが返ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

「明るく高いトーンで」

 

 

 

「ニッコリ笑顔で」

 

 

 

「ハキハキと元気に」

 

 

 

 

 

このようなことを

 

求められていると感じると・・・

 

 

 

 

 

「私を否定している」と受け取り、

 

喉元や心が

 

ギュッと閉じるという反応が

 

繰り返されていたことに

 

気が付きました。

 

 

 

 

 

 

 

以下、A 子さんの心の呟き・・・

 

 

 

今の私は、暗くて、無表情で、

 

ノロノロとした動作なことは

 

自覚している。

 

 

 

家族の「おはよう」の

 

響きの中に、

 

「明るく高いトーンで、

 

ニッコリ笑って、

 

ハキハキ話しなさい」

 

という押しつけを感じる。

 

 

 

明るいのが良くて、

 

暗いのは悪い、

 

笑顔は良くて、

 

無表情は悪い、

 

ハキハキは良くて、

 

ノロノロは悪い、

 

そういう極端な価値観で

 

私を型に入れようとしていると感じる。

 

 

 

暗いから明るく、

 

無表情だから笑顔に、

 

ノロノロだからハキハキと・・・

 

 

 

そこに間(あいだ)がない。

 

 

 

暗から明への間を飛び越えて、

 

変えようとしてくることが

 

私を頑なにさせている。

 

 

 

 

 

 

 

A 子さんは、

 

自分を見つめることで

 

心の中の抵抗を認め、

 

言葉にすることで

 

モヤモヤが明確になるのを

 

感じました。

 

 

 

 

 

自分が塞ぎ込んでいるのを

 

単に「悪い」と決めつけるのではなく、

 

何故塞ぎ込むに至ったのかの「間」を、

 

自分自身で見つめることを

 

意識して続けました。

 

 

 

 

 

そして、

 

同じことを自分もしていることに

 

気が付きました。

 

 

 

 

 

「過食」か「拒食」か、

 

「太った」か「痩せた」か、

 

カロリーが「高い」か「低い」か、

 

こういう二元論により、

 

自分を自分で苦しめていることに。

 

 

 

 

 

すると少しずつ、

 

自分の塞ぎ込んでいる状態の意味を理解し、

 

それに至った経緯を認めることで

 

自分で自分を共感できるようになりました。

 

 

 

 

 

そして、自分を責める頻度が少なくなり、

 

自分を許せるようになっていきました。

 

 

 

 

 

B 夫さんは相変わらず

 

「正しい」物差しの世界に生きています。

 

 

 

しかし、A 子さんは、

 

その世界に巻き込まれることがなくなり、

 

自分の世界を大切にするようになりました。

 

 

 

 

 

そこに至る(声が出ない、塞ぎ込み)

 

までの「間」と、

 

両極の感情(明るい、暗い)や

 

両極の状態(正常、異常)の

 

「間」の存在を認めたことが、

 

大きな転換のキッカケとなりました。

 

 

 

 

 

さらに・・・

 

 

 

「明るい=良い」

 

(暗い=悪い)

 

 

 

「障害=異常」

 

(普通=正常)

 

 

 

という、二元論による前提は、

 

「本当にそうなのだろうか?」

 

という視点も取り入れてみました。

 

 

 

 

 

「暗い」がなければ「明るい」はない。

 

 

 

「障害」が起きているにしても

 

すべてではなく部分でしかない。

 

 

 

そもそも障害が起きた原因をみれば、

 

障害が起きたことは「正常」と

 

言えるのではないか?

 

(障害が起きない方が

 

「異常」ではないのか?)

 

 

 

 

 

 

 

この「二元論による前提」の

 

例のように・・・

 

 

 

 

 

どちらが正しいでも

 

間違っているでもない・・・

 

 

 

 

 

ちょうどいいかげんの

 

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本来の自分を取り戻し

 

喜び楽しむ日々を送られることを

 

いつも応援しています。

 

 

 

 

今日も生あるすべてに

 

ありがとうございます。

 

 

 

 

森山 華伊

 

 

 



ココロとカラダの

調律工房

イマココリズム

 

URL: https://www.kai-moriyama.com

 

E-mail: info@kai-moriyama.com

 

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