自分に合わせる
心優しい勇者たちへ
私は、25 年間嘔吐なしの過食症でした。
浄化行動としては、強迫的なウォーキングと、
過食の後の絶食と、数時間にわたるチューイングでした。
体重は 40 kg の幅を何往復もしました。
体重によって、
洋服のサイズも S ~ LL と 4 サイズ、
靴のサイズ、指のサイズも変化します。
声も性格も自己イメージも変化します。
周囲の反応も体型によって違うと感じました。
どれが本当の私なのだろうと悩んだりもしましたが、
きっとどの自分も、
その時その時の精一杯の自分なのですね。
過食で悩んでいるあなたも、
やってみたことがあるかもしれませんが、
過食の後の絶食や糖質制限、朝食抜き、スムージー、
ファスティング、菜食主義、グルテンフリーなど・・・
私は何度もやっては反動がきて、失敗を繰り返しました。
これらの方法が合う方もおられると思いますが、
私の場合は逆に過食が悪化して、
またその乱れを落ち着かせたくて、
さまざまな食事法を取り入れましたが、
なかなか自分に合った方法が見つかりませんでした。
摂食障害の方は完璧を求めることが多いので、
どうしても極端に集中したり、走ってしまいがちです。
多種多様な健康情報が氾濫する中で、
健康を追い求めながらも、
こだわりの強さのあまり、
かえって不健康になっていくという、
「オルトレキシア」状態から抜け出せずにいました。
食品の重さやカロリー、成分など、
何か一口入れる前に気になってしまって、
もはや食事を楽しめない状態になりました。
そうかといえば、過食の時は一変、
普段細心の注意でこだわっているルールは吹っ飛び、
暴食するのは身体に悪そうなものばかり・・・といったありさま。
普段の健康を意識した食事と、たかが外れたような過食の繰り返し、
周期も振幅も激しくて、体内は絶えず適応しようと疲弊していました。
そうです、
身体に最も負担をかける悪循環に陥ってしまうのでした。
このような状態だったにもかかわらず、
現在、食生活も体重も落ち着いているのは、
何を変えたからなのでしょうか。
ひとつは、「自分に合わせる」ようにしたからです。
巷の健康情報に振り回されず、
「自分にとって快適か」という観点で、
食品を選ぶ前や食べる前に、
自分の気持ちや身体と対話するようにしたのです。
「小麦粉は身体に悪いらしいから一切食べない」ではなくて、
「今日はパスタの気分!身体がチーズを欲している」というように、
その時の気持ちや、身体が欲する栄養素、
五味、食感などを聞き入れて食事をするようになると、
過食の発作がだんだんと収まっていきました。
「普段禁止している食べ物を食べた途端、
スイッチが入ってしまうから怖い」という気持ち、
とても良くわかります。
禁止している分だけ、意識も強くなるので、
一口食べたら止まらなくなるのは、
多くの方が経験していると思います。
意思が弱いという問題ではありません。
白砂糖や小麦粉、ジャンクフードなどは、
習慣的に大量に摂取すると依存しやすいと言われています。
かといって一切食べないとなると、
これもまた極端なこだわりが強化されて良くありません。
普段の食事も、友達との外食も楽しみたいという方向性で考えるなら、
依存性の高い食品もたまには取り入れてみる、くらいがちょうど良いです。
ある食品を一切禁止とか、敵対視せずにゆるくとらえると、
食事を身構えることなく、気楽になっていくと思います。
このように禁止している食べ物を自分に許すと、
そのうちに心が落ち着き、
身体の飢餓感も収まり、暴走しなくなります。
体重も同じように、外の基準ではなく、
自分にとっての快適な体重に自然に落ち着いていきます。
痩せよう、痩せようとせずとも、
自分の本当の気持ちに従っていくと、
身体も自然な状態になっていくのです。
このことからも、心と身体はつながっていて、
自分自身の声に聞く耳をもつようにすると、
必要な栄養や量を伝えてくれていることをキャッチできます。
その声を聞き入れて満たしてあげることで、
だいぶ過食の頻度が減っていきました。
私たちは機械ではないので、
決まったエネルギーを決まった時間に、
決まった量を与えれば良いというわけではないのですよね。
食事法に限らないことですが、
「自分にとって何が心地良いのか」を基準に、
物事を選択していくと・・・
だんだんと自分の軸が強くなり、
ブレない自信へとつながっていきます。
本来の自分を取り戻し、
喜び楽しむ日々を送られることを、
いつも応援しています。
今日も生かされていることに、
ありがとうございます。
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